トシポンのエッセー集                                              

 ぼ く の 人 生 ア サ で す


素面でつっ走るだけでも痛快。アルコールをしこたま飲んで走るともっと

爽快。だから飲酒運転は止められないのでしょうか。でも道路はレース

場ではない。地球より重い、人びとと人格をそなえた尊い人命がそこに

あるのを忘れてはいないだろうか。「とにかく飲んだら運転はすまい」。

中 村 敏 夫


飲酒運転をやめよう!」

尊い3人の幼い命を一瞬のうちに失った悲惨な事件
本件は事故ではなく事件です。しかも自動車という”凶器”を使い、アルコールの酔いを隠れ蓑にした「殺人」だと思います。
こんな酷いことが現実ににあったとは到底信じられません。日本国中の人びとを震撼せしめた交通死亡事故が起こりました。
事件の模様をおさらいしますとー
8月25日午後10時50分ごろ、福岡市東区の「海の中道大橋」を走っていたRV車にあとからきた車が衝突、RV車は博多湾に墜落。乗っていた大上哲夫さん一家のうちの3人の幼い子達が死亡、4歳を頭に3歳と1歳のあどけない乳幼児です。哲夫さん夫妻は軽傷を負いましたが、最愛のわが子を目の当たりに亡くした悲しみは、なんとお悔やみしてよいか、お慰みの言葉が見つかりません。
追突したのは福岡市職員今林太(22)で、そのまま車ごと逃げましたが、アルコールをしこたま飲んで、フラフラしながらの運転だったようです。被害者を助けようともせず当て逃げ、さらには友人に水をもってこさせ、体内のアルコール濃度を少なくしようと隠蔽工作をしたといいます。
今林はまず自宅で飲み、ついで(車を駆って)友人と飲み屋を2軒ハシゴしたあとに惹き起した大事故です。
もちろん福岡市はただちに懲戒免職の処分をしましたが、失った3人の幼い尊い命は再び帰ってはきません。
この手の悪質な輩は飲酒運転の常習者が多いといわれています。嘆かわしいの一言につきます。>

一斉点検の摘発件数は氷山の一角
9月12日から18日までの取り締まり強化週間と銘打って、全国で延べ4333人が飲酒運転で摘発されたと報じています。
今回の取り締まりについて警察庁交通局は「飲酒運転に対する意識の変化が認められ一定の効果があったが、飲酒運転根絶を求める 国民の声にもかかわらず、これだけの摘発があったことは残念だ」といっています。ボクにいわせれば冗談じゃない。1年365日のうち、たったの7日間だけの取り締まりで、ポイントは点と点。1年を通して全国の道路という道路の違反件数は天文学的数字になるでしょう。 まさに氷山の一角なんてなまやさしいことではなく、ことほど左様に飲酒運転が横行しているといっても言い過ぎではないとおもいます。
   
飲酒運転は今に始まったことだろうか
一斉点検中はもちろんのこと、その前もあとも飲酒運転事故はあとを絶ちません。全国いたるところで、しかもあらゆる職業の人が。しつこいようですが、これとて事故を起こしたからメディアが報じているのであって、飲酒運転の無事故はカヤの外ですから。
お酒が出てくるところがバーや飲食店であろうが、何かの集まりに顔を出してその帰りに自分の車を運転するとき、その場で一滴(あるいは一口)も飲まない人の数は少ないというのがボクの口癖です。
盛り場だけでなく、自宅の近くを夕方以降走っている車の半数のドライバーは、アルーコール(の多い少ないはありましょうが)を飲んだ上の運転をしている、とかねてからおもっています。
飲酒運転がもたらした悲惨な事故で、最愛の家族を一瞬のうちに失ったり、今なお病床に伏せている被害者の家族が中心になって、刑罰の強化を呼びかけ、それなりに一定の法改正は行われていますが、これもここ数年のことです。
飲酒運転天国ニッポン。恥ずかしながら、これが現状なのです。

提言
飲酒運転を根絶する基本的な方策は、車の両輪にたとえれば2つに分けられるのではないでしょうか。
第1は個々人の意識の改革、つまりモラールの向上です。
第2は法律(罰則)の強化です。被害者側の人権や生活権の擁護にもっと力をいれてはどうでしょうか。
とにかく飲んだら乗らない、事故を起こしたら厳正に対処する、これが基本だとおもいます。
以下順不同に思いついたことを列記しました。
●飲酒運転の被害は自動車によってもたらされるわけです。だったら自動車を製造販売している
自動車業界は「飲んだら乗らない」キャンペーンを大々的にやるべしとおもいますが、現実は果たしてどうなんでしょうか。少なくとも我々市民には具体策が見えてこない。
●ノルウエーの車にはすでに設置してあるようですが、アルコール検知器を社内に取り付け、ドライバーの息から、アルコールを探知したら車が動かない仕掛けを考えてはいかがでしょうか。
●もう1つは
アルコールです。こちらも自動車と同じように飲まなければ、事故につながらない。飲酒ドライバーの目に触れさせようと思えば商品の数は何億とあるわけですから、これほど強力な媒体を身近にもっている強みを使わない手はない。
●飲酒運転に関するニュースをいつまでもいつまでも報道して欲しい。決して一過性で終ることなく、「終わりのない報道」を続けてください。なぜなら車は生活に密着した永遠のツールだし、アルコールも禁酒法でもできない限り悲惨な事件に終わりはこないでしょう。
●道路交通法第65条第1項は「何人も酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と声高らかに規定しています。「(アルコールを)飲んだら運転しない」。 刑罰を重くすれば抑止力がはたらき事故は減るでしょう。でものど元過ぎれば、不届きものはまた鎌首をもたげて悪事を重ねるでしょう。欧米並みにもっともっと重くすべきです。
●この基本を全国民レベルにいろんな手段で繰り返し繰り返し徹底すべし。政府が中心となって各地方自治体、各会社、各業界すべてにわたって教育し、啓蒙する。まずもって飲酒運転をしないモラールをくりかえし高めていくことによって、いつかは飲酒運転ゼロの時代が来ることを祈っています。



                     (06.10.3記)

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